無題1
道場で座ってる時に見える的と青い空と白い雲、会に入ってる時の真剣な横顔、看的から見える草むらと安土、矢が的に刺さる音、矢尻を拭く埃臭い場所、弓を引いている後ろ姿、蝉の鳴く声、てきとうな格好で集まってやる花火、火薬の煙たい匂い、星を見に行く夜、的前の呼吸、夏合宿の全て
失ったと思うと途端に悲しい
一旦人間関係をお終いにして、それ以来の合宿初めてだから参加すること少しいやかなり怖い気持ちあったけど、でもやっぱり行きたかったな
こういう気持ちはいつも持っている、
小学校の夏休みに夕方の公園でひぐらしの声を聴いた記憶、馬鹿みたいに暑い通学路を歩いて部活に行ったこと、
特に戻りたいって思うわけではないけどもう戻れない、追体験はできるけどもう二度と同じ目線であの光景を見ることはできないと思うと なんて表現すれば良いのかわからない気持ちになる
でもそんな思いを抱くのは全て夏だ、全て夏の思い出で埋まる
たぶん夏が1番好きだ、実は
まだ夏始まってない、いつ始まってくれる